S2機関のなぞ
ミサト「で、動力源はあったんでしょ?」
リツコ「らしきものはね。でもその作動原理が、まださっぱりなのよ。」
ミサト「まだまだ未知の世界が広がっている訳ね。」
(リツコ、ビデオを止める)
エヴァのテクノロジーは絶えず進化しているのよ。
S2機関についても少しはわかってきたのよ。
冒頭のミサトとの会話のちょっと後の話だけど、第五使徒「ラミエル」が
加粒子砲を射つ直前に、すきまから見える機関が可測になるって事がわかったわ。
そうそう、この部分ね。
(ビデオ再生)
青葉シゲル「目標内部に、高エネルギー反応!」
ミサト「なんですって?」
シゲル「円周部を可測!収束していきます。」
リツコ「まさか」
そう。可測なのよ。加速じゃないのよ。
通常、可測って言ったらルベーグ可測の事ね。
逆に言えば、この直前まで内部に非可測な部分があったってこと。
「バナッハ-タルスキの逆理」って知ってるかしら?
ま、この際どっちでもいいわ。
これを使うと理論上、質量を何倍にでもできるのよ。
ここまでは数学の話。
ここで物理に戻って相対論を思い出すと、
質量をエネルギーに変換できるわけ。
つまり「円周部を可測」の直前まででバナッハ-タルスキの逆理を
使って質量を倍にしてるのね。
「可測」になった時にはもう倍になってるの。
で、次は「収束していきます」ね。
これは相対論を使って物質をエネルギーに変換しているから
どんどん小さくなっているように見えるってわけ。
こうして発生したエネルギーであれだけの加粒子砲を射てるのね。
リツコ「ふう。素人に説明するのは疲れるわね。ミサト、わかった?」
ミサト「とにかく すんごいたくさんのエネルギーを
いくらでも取り出せるから、あれだけのビームを
いくらでも どばーっと発射できるのね。」
リツコ「・・・・・・(私って無駄な事してるのかしら)」
言葉の説明。先ずは参考文献からあたればいいんじゃないかしら。
- ルベーグ可測: 英語では Lebesgue measurable、
こっちの方が通りがいいかもね。
志賀浩二著の「ルベーグ積分30講」(朝倉書店・ISBN4-254-11484-2・2987円)
なんて初心者には読みやすいのじゃなくって?
- アスカ
- 「なに難しそうに言ってるのよ。とどのつまり measurable
なんて "大きさを測れる" ってだけでしょ。」
- バナッハ-タルスキの逆理:英語では Banach-Tarski paradox
なんて言うわね。
志賀浩二著の「無限からの光ぼう」(日本評論社・ISBN4-535-78161-3・3708円)
辺りが入手しやすいのじゃないかしら。
砂田利一著の「バナッハ・タルスキーのパラドックス」
(岩波数学ライブラリー・ISBN4-00-006549-1・1000円)
辺りもいいかもね。
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「アンタ、ばかぁ?
なんで自分で説明しようとしないのよ。
いい? 1kg の球を 4つに切って、クルクルって回してから、
二つづつくっつけると 1kg の球が 2 つできて合計 2kg になる...
ってだけじゃない。
一つしかなかったものが、二つになるってだけじゃん。」
- マヤ
- 「そんなに簡単に言うと誤解されるのでは・・・」
- リツコ
- 「ケッペキ症はね、つらいわよ。」
[リツコの部屋]